チーム・バチスタの栄光

海堂尊さんは、高校の先輩だそうで。医者かつ小説家って、才能あふれる人がうらやましい。

一気に読んでしまいました。「女性にもてないタイプには、アクティブ・フェーズは理解にしにくいと思います」そうかもしれません。

それはさておき、最後に、Aiという、登場人物がほとんど知らないある意味飛び道具が決め手となって、事件解決に向かうというところが、若干反則っぽい感じがしたのですが、そう書かれているから飛び道具っぽく感じるのであって、世の中には効果があるのに活用できていないものが色々あるのではないかと思いました。

何となく思い浮かんだのがこんな対応図。

  • 病院長→部長とか偉いさん
  • MRI→UnitTest
  • Ai→CI(Continuous Integration)

病院長はMRIという存在は知っているけど、どれくらいの時間で画像が出るかとか詳細は分かっていない、さらにそれを活用したAiという手法はほとんどの人が知らないため、悲劇が止めることができず、逆にそれを使って事件を解決する。

対応図の右側で行くとこんな感じですね。

國村部長が苛立ったように言う。

「さっきからプログラム書いている割には、画面も出てこないし、全然進んでいないじゃないか」

「最初に、テスト仕様を、テストコードとしてプログラムで書いておくのです」

技術部の並樹がなだめる。國村部長は黙り込む。部長世代にとってはUnitTestは異形のプログラムだ。とんちんかんなことを言っても、平然としている。
突然赤いバーが表示される。一瞬息を呑んだ。
「最初は、テストを失敗させて、赤いバーを表示させるのです」
みんなのおびえた気配を察知して、阿部が説明する。並木は、続いて実装コードを書き、緑色のバーを表示させた。俺は小さくため息をついた。
「けど」
始めに声を出したのは玉山だった。
「自分が実装するコードについては、確かにテストコードを一緒に書くことでそのパターンの品質を保証できています。でも、自分が何かするたびに全員分のテストの実行なんてできません」
確かに、みんながバラバラのタイミングでチェックインするのに、いちいちそのタイミングでテストを実行するなんてことは不可能だ。吉川マネージャが答える。
「ですから品質保証部の人にも製造工程にまで入ってもらって定期的に全員分のテストを実行していたのです。Visual StudioやVSSの使い方も勉強してもらいました。今では単独で、最新版の取得からビルド、テストまでやっていただいています。しかし、予算の都合も あり、2、3日に1回やっていただくのが精一杯です」
「みんな体を動かすのが好きだなあ」
阿部が素っ頓狂な声を上げる。
「なんでそんな操作を人間様がやらないといけないの?ちなみに品質保証部の人はVisual Studioのライセンス持ってるんだろうね」
「その辺は問題ないんだろうね」
國村統括部長の目は血走っており、吉川は無言で下を向いた。
阿部はどこからかパソコンを持ってきた。
「品質保証部の人なんか関係なく、毎日2回テストは実行されてますよ」
唐突に佐野が大声を上げた。
「なんだこりゃあ!一昨日から赤くなってるじゃないか」
全員の目がモニタに集中する。毎日2回のビルド・テストの記録が並んでおり、一昨日から上は、赤い文字で表示されていた。
左上には「Cruise Control」というロゴが見える。
「このパソコンの持ち主は、ずっと前から自分のマシンにCIツールを入れてたんですよ。自分の開発の妨げにならないように、昼休みと夕方休憩の2回の設定 にしてね。そして誰かがエラーを引き起こすようなチェックインをしたら、デスクトップのアイコンが赤くなる。しかしコイツはそれを指摘せず、一生懸命PG 別バグ件数を記録していた。そんなことしたがるヤツは一人だけ」
視線の照準を合わせたまま、阿部の指がトリガーを引く。
「それは・・・お前だ」
阿部の指先の延長線上には、白く青ざめた顔があった。

すみません、せっかくの休みに馬鹿なこと書いてます。

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